「新しく出発する」 04.12.26
ルカ 2:8〜20
イエスさまと出会うことで人は変わります。最初のクリスマスに、
イエスさまと出会った羊飼いたちも大きく変わりました。何よりも、
神を恐れるのではなく、神を崇め、讃美する者になりました。
はじめ、羊飼いたちは、神さまの栄光が自分の周りを照らした時に、
大変恐れました。
自分が神さまに対して罪を持っていることを良く知っていたからです。
だから、主の栄光に照らされた時に、自分が裁かれ、神さまから
攻め立てられることを恐れるしかありませんでした。
そんな羊飼いたちに「恐れるな」との言葉が向けられます。
「恐れを取り除く救い主」が生まれたからです。裁きを恐れている者に
とっては何が救いとなるでしょうか。その者にとっての救いは、赦しに
ほかなりません。その罪の赦しをもたらす救い主がお生まれになった。
だから喜べと言われます。これまでは、背きの罪ゆえに、神さまに
裁かれることを恐れなくてはなりませんでした。
しかし、救い主によって罪赦され、神さまに身を投げ出し、信頼して
生きることができるようになったから、喜べるのです。
み使いは、「布にくるまって寝ているイエスさまが、救い主のしるしだ」と
告げます。ルカ福音書には、もう一度同じイエスさまの事が描かれます。
十字架で死んで、墓に葬られるイエスさまは、布にくるまれ葬られ
(「寝る」と同じ言葉)ます。
羊飼いたちは、聖霊によってそのことを感じたのでしょう。私たちは、
布にくるまる幼子が、後に十字架にかかり、更にそこからよみがえられる
ことを知っています。
十字架と復活に、罪の赦しの確かなしるしがあります。本当の意味で、
布にくるまれ寝ている救い主に出会えた者は、終末と死を恐れない者に
変えられるのです。
私たちにとって大事なのは、自分がどう変わったかに一喜一憂する
ことではありません。
救い主の罪の赦しを信じ、恐れないで生きることです。
罪を赦す救い主がお生まれになった事実を、心から喜ぶ人こそが、
神さまに喜ばれる人なのです。